「財産を訴訟から守る準備を!」

アメリカ 弁護士 法律事務所 法律 
健康保険及び雇用に関する遺伝子情報に基づく差別禁止法 買い物の帰りに運転していたら、急に子供が道に飛び出してきたとします。子供を避けようとして、他の車にぶつかってしまいました。お分かりのように、その運転手は高額な医療費と車の修理費を裁判で請求してきます。家屋も取られてしまうのでしょうか?退職用の貯金はどうでしょうか?
アメリカ中新聞の見出しは、原告が数百万ドルの判決を勝ち取ったとのニュースで埋まっています。こういった判断で、損害を受けた人たちにとって大切な救済とサポートが確保できるのです。しかし、同時に被告の破産にもなりえます。高額な判決への対応など考えもしないでしょうが、何か問題が起こったら、事前の準備を有難く思うでしょう。
州法上の判決に対する免責は多種多様です。したがって、州法を調べるのは重要です。それでも、いくつかの基本原則があります。どんな場合でも、事前の準備が必要です。訴えられた後又は責任のある事故を起こした後に、判決から資産を保護するために移動させたり何らかの処置をするのは認められません。裁判所は、そのような対応には否定的です。従って、身を守るためにどのような対応をするとしても、事前に行わなければなりません。
では、高額な判決が具体的にどのようなリスクを生むのでしょうか?これも、州法次第ですが、やはり基本原則があります。401kプランと会社の年金は、保護されるでしょう。IRAは、どこに住んでいるか、判決により破産を宣告されるかどうかにより、違ってきます。生命保険契約は通常大丈夫ですし、他の人の保険からの支払いも同様です。しかし、そのような支払いを一時金で受取る場合は、判決の対象となる可能性があります。
高額な判決を受けた人々の多くが抱く重大な懸念は、自分たちの家です。家屋は通常一番大きな投資で、究極家族が家と呼べるものであり、危機管理をここから始めるのも筋が通っています。大部分の州では、主たる住居(すなわち、ほとんどの期間を過ごすつもりの場所です。)は、判決から一定限度保護されています。保護対象額の上限を設定している州もありますが、上限は異なります。
おそらく、家屋やその他の資産を保護する最善の方法は、充分な保険の購入です。損害賠償保険は、住宅所有者の保護に利用される最も一般的な保険です。住宅所有者保険の賠償責任部分は、あなたの不動産上で起こった過失傷害及び他の人の資産への過失損害を対象とします。言い換えれば、過失で引起された傷害は対象としますが、意図的に引起された傷害は除きます。
資産を多く所有しているならば、アンブレラ保険の購入を検討してください。追加料金を払えば、アンブレラ保険が、通常の保険を簡単に超過してしまう高額な判決からあなたを守ってくれます。保険会社はあなたが絶対に使わないと考えているので、こういった保険は比較的廉価です。これは家や車の保険でカバーしきれない部分を補うので、購入に際しては家屋と車両保険を一定額まで付けなければなりません。さらに、一定の資格要件(所有台数の制限や最近酒酔い運転をしていない等)を満たさなければなりません。
どの保険も同じではありませんので、あなたの保険が何をカバーして何をカバーしないか確かめるのは大切です。細字部分を読んでください。自宅でビジネスをしていたり、池やプールなどの人工の施設があれば、追加の保証をつけたほうが良いでしょう。どのような保護であっても、何はともあれあなたと家族の保護が一番大切です。

(2008年夏)

「健康保険及び雇用に関する遺伝子情報に基づく差別禁止法」

健康保険及び雇用に関する遺伝子情報に基づく差別禁止法 喫煙の有無で健康保険や生命保険料に差を生じさせるのは合理的かもしれませんが、遺伝子情報に基づいて保険料に差をつけたり、雇用上の判断を下すのはどうでしょうか?遺伝子情報の解析はこの10年で飛躍的に進み、遺伝子情報により様々な疾病の治癒を目指す試みがされるのと同時に、一定の病気にかかる可能性の高い遺伝子の分析情報で保険契約上不利になるとの虞も議論されていました。
 「健康保険及び雇用に関する遺伝子情報に基づく差別禁止法」(Public Law 110-233, 110th Congress: An Act to prohibit discrimination on the basis of genetic information with respect to health insurance and employment. 以下「遺伝子情報差別禁止法(Genetic Information Nondiscrimination Act of 2008又はGINA)」という。)は、上院で全員賛成、下院で賛成414、反対1との圧倒的な数字で可決された後、ジョージ・W・ブッシュ大統領が、2008年5月21日に署名しました。これまでも多くの州で同様の法律が可決されていましたが、遺伝子情報差別禁止法により、連邦レベルでも差別が禁止されます。
 遺伝子情報差別禁止法の規定する、遺伝子情報(”genetic information”)とは、1.本人の遺伝子テスト、2.家族の遺伝子テスト、及び3.家族の病歴、に関わる情報を意味しますが、性別及び年齢の情報は含みません。遺伝子テスト(“genetic test”)とは、遺伝子型、突然変異、若しくは染色体変化を検知する、人のDNA、RNA、染色体、タンパク質、又は代謝物の分析を意味しますが、遺伝子型、突然変異、若しくは染色体変化を検知しない、タンパク質、又は代謝物の分析は含みません。雇用主、雇用期間、労働団体等は、遺伝子情報に基づく、従業員の採用、解雇及びその他の雇用に関する報酬、条項、条件、特権上の差別的行為が禁止されます。また、雇用主による従業員の遺伝子情報の要求、入手、又は購入が禁止されます。
 本稿においては、簡単に遺伝子情報差別禁止法の主旨を説明しましたが、実際に当該法律が適用される可能性のある米国において業務を展開する企業は、本法及び今後制定されるであろう様々な規定及び判例を詳細に検討し、従業員の採用及び雇用にあたり、遺伝子情報差別禁止法に抵触しないよう、従業員ハンドブックの変更、従業員ファイルの保存、従業員の遺伝子情報の取扱い等に関して注意が必要です。

(2008年9月)

「引退用の別荘購入」

SecondHouse.jpg 定年間近になると、多くのアメリカ人はファイナンスについて考え、どこに投資し資産を移動させるか考え始めます。大切な退職準備の一環として、別荘の購入をする人もいます。上手く準備すれば、とても価値のある重要なオプションになりえます。
別荘購入を検討しているならば、まず現在及び将来の財務状況を調べます。購入可能額を見積もるために、将来の収入源(年金又は政府の福利)を忘れずに調べます。別荘を毎年数ヶ月賃貸する予定でも、その賃貸収入を年間収入の一部として計算しないで下さい。賃借人無しの期間がどらくらいかは予想できません。この評価後、危険な状態を避けながら、どれくらいまで購入できるか分かってきます。
実際に物件を見るとき、主たる住居の購入時と同じような条件(例えば経費、税金及び場所)を考慮します。毎年数ヶ月間利用する別荘なのか、引退後最終的に引越して一年中住む家なのか判断します。もし、後者であれば、探している地域がオフ・シーズンに閉鎖されないか確かめます。シーズン後全ての店が営業を停止してしまい、別荘に住み始めたあなたがミルクも購入できないのは最悪です。
別荘購入に当たって検討すべき別の点は、お金と税金に関係します。別荘が居住場所と見なされる、すなわち賃貸したり何らかのビジネス目的で利用していないならば、ローンの利子は主たる家屋と同様に控除できます。言い換えると、両方の家屋につく利子を100万ドルまで控除(各100万ドル迄ではなく、合計100万ドルまでの控除)できます。もし、別荘を賃貸すれば、規定は異なり賃貸期間に応じて決まります。一般的には、1年につき14日以上貸借人がいれば、全ての家賃を収入として申告しなければなりませんが、賃貸期間の全てのローンの利子とその他の経費をビジネス経費として申告できます。最後に、地元の条例次第ですが、(賃貸の有無に関わらず)所有している物件数に応じ固定資産税を控除できる可能性があります。全体的に、こういった規則は非常に複雑で、別荘でどれくらい過ごすかによって変わってきます。したがって、地方や連邦税務当局と問題をおこさないためには、賃貸物件を入手する前に、経験豊富な弁護士に相談するのは多分意味があるでしょう。
退職者のためには、一般的でない物件も検討する価値があります。例えば、分譲マンションまたは退職者のコミュニティー等ですが、往々にして素晴らしいプラスの面があったりします。こういったコミュニティの中には、芝刈り、雪かき、ペンキ塗り等の雑用の面倒を見てくれるサービスがあったりもします。ジム、プールそれにゴルフコースが用意されているところもあります。さらに、食事サービスや医療サービスを用意している退職者のコミュニティーもあります。こういったオプションを利用するには、不動産を購入して、サービス利用のためにコミュニティ管理団体に使用料金を継続的に支払うのです。しかし、忘れないで欲しいのは、こういったサービスにはマイナスの面もあります。多くのコミュニティでは、家の外観や庭回り、賃貸の可否、そして極端な場合は、どのようなゲストを泊めてよいかについての規制があります。
別荘は重要な収入源になり得、引退生活に幅と刺激をもたらします。退職者にとって、別荘は投資目的で利用できますし、これまでずっと夢見てきた引退生活を実現する方法でもあります。どのような理由であれ、不動産購入には違いなく、必要な注意を払うべきだと忘れないで下さい。

(2008年夏) Copyright © 2008 Hisaka Yamamoto (Photo: © Lvnel | Dreamstime.com)

「万引きの冤罪」

万引きは、ビジネス上膨大な損失です。このいわゆるシュリンケージは、ビジネス上大きな問題であり、万引きで利益のかなりの部分がとんでしまいます。多くの店が、万引き防止装置を設置するために多大な時間と労力を費やし、店員を用心するように訓練し、時には損失防止のために特別に訓練を受けた店員を雇用するのも理解できます。しかし、最高のトレーニングであっても、全ての間違いは防げません。
無実の人々は、たいてい、店舗の警備員が疑う行動を取っているのです。例えば、店の同じ場所に繰り返し立ち戻ったり、試着室に何点も持込んだり、そして、販売員を避けたり等が挙げられます。普通には無実の行為が時として万引きの注意信号に映ってしまい、無実の買い物客が犯罪者として疑われてしまう可能性があります。しかし、冷静に対応すれば、通常は短時間で店を出られます。
大部分の州では、販売業者には、質問と一定の調査のための万引き容疑者の合理的な範囲での拘留が認められています。通常、拘留が合理的であるためには、販売業者はあなたが万引きしようとした具体的な疑いがなければなりません。通常は、店の従業員が、あなたが商品を取るのを目撃したと信じて、あなたが支払わずに店を出ようとするまでの間目を離さないことが必要です。
店の経営者が上記の理由で万引きの容疑者を拘留する決断を下したのであれば、一般的には法律上「合理的な」時間内であれば店の従業員による拘留が認められています。「合理的」な範囲には幅がありますが、容疑者の身元を確認し地元の警察を呼ぶために必要な時間まででしょう。大部分の州法は、事業者が容疑者に身元を質して、未払いの商品を返すように要求するのを認めています。一部の地域では、武器を所持していると信じるに足る理由があれば、従業員による容疑者の身体検査を認めています。簡単に言えば、店の従業員に疑われるような行為をしたのであれば、拘留される可能性があります。
誤って拘留されたならば、出来るだけ冷静に分別を持つようにしてください。おそらく、店の従業員は、自らの安全について心配しています。したがって、危険人物であるととられるような素振りを慎めば、あなた自身の身の安全にもなります。やったことを出来るだけ説明(「靴を正しいボックスに入れたと思いました。」)できますが、おそらく以前に何度も聞いた言い訳にすぎず、従業員はあなたの説明をまともに聞いてくれない可能性があります。拘留されている間、店の従業員は合理的な要求(例:水、処方薬またはトイレ)を認めるべきです。地元の警察官が呼ばれて、警察に拘留されたなれば、直ぐに弁護士に話したいと伝えるべきです。礼儀正しく、しかし弁護士が現れるまでは警察に詳細に事情を説明するのを待って下さい。
店の警備はあなたが盗んだと主張している商品の代金を払うように要求するかもしれませんが、それは多くの場所で通常行われていますし、合法です。これは民事上の回復であって、店側に、裁判所や警察の関与なしに、店側が受取る権利のある金額を直接あなたに請求するのを認めるものです拘留される間、求められるどんな罰金にも丁寧な態度で抗議すべきです。事件後、会社の損失防止の責任者に対して、なぜ払うべきでないか説明する手紙を送るべきです。初めに裁判所の関与がなくとも、この通知及び主張は深刻に受け止められるはずです。こういったことをなおざりにすれば、高額な罰金と頭痛を招くかもしれません。拘留中に権利が侵害されたと確信していたり、店側があなたに支払いを要求し続けているならば、どのようなオプションや対応策があるのか弁護士と相談して下さい。

(2008年春) Copyright © 2008 Hisaka Yamamoto (Photo: © Vadimone | Dreamstime.com)

「日暮れ、ビーチ、そしてビザ:外国での引退」

日暮れ、ビーチ、そしてビザ:外国での引退 最近、合衆国外での引退を考えているアメリカ人が多くなっています。海外での引退には、確かに有利な点がいくつかありますが、検討している人は、次の各点について必ず調べて下さい。
まず、なぜ外国で引退したいか、自問して下さい。良い気候を求める人もいますし、何らかの公共政策(例えば、同性結婚)を理由にする人もいます。財政的な理由で海外で引退する人もいます。税法上有利であったり、生活費が低い国もあります。「理由」を確認後、季節毎か永住かを適格に判断します。この違いにより移民上の条件が決まり、不動産購入の資格やヘルスケアの資格を取得できる国もあります。
どこにどれくらい行くのか分かれば、必要な書類を調べ、移民の手続きを確認します。引退した人に移民の資格を与える国もあり、すなわち引退者としての資格を単純に請求するだけで済みますが、これは世界中で一律なのではありません。たとえば、メキシコには引退者のために特別な移民の資格が設けられていますが、合衆国にはありません。必要な書類とビザの申請手続き確認のためには、合衆国にある滞在目的国の大使館又は領事館に連絡を取ります。目的国で必要となる条件に関係なく、合衆国への帰国、他国への渡航、又はその他の必要に応じて使用する合衆国の有効なパスポートがあるか確認して下さい。
次に調べるべき問題は、目的国で外国人に対して設定されている規制があるかどうかです。外国人が所有できる土地の量(額)を制限したり、特別許可証を必要とする国もありますし、外国人の土地所有にとてもおおらかな国もあります。公式な政策に関係なく、外国での土地の購入又は賃借を計画しているのならば、事前に綿密な調査をし専門家の法的なアドバイスを必ず受けて下さい。外国における名義(タイトル)の取得は、常に合衆国のように単純とは限りません。可能な限り、タイトル保険の購入を検討してください。
実際に合衆国を離れる前に、大切な書類と情報をまとめて家族に預けます。その中には、パスポートやその他のIDのコピー、最近のパスポート用写真、出生証明書の原本、目的国の合衆国大使館の連絡先を含めます。こうしておけば、何かを紛失したり、問題が発生した際に、重要な情報を直ぐに確認できます。
さらに、医療費の負担の問題もあります。たとえ目的国が一般健康保険を提供していても、こういったサービスを(特に初めての入国後すぐに)受ける資格があるかはわかりません。現在持っている保険に追加して、別の保険を購入すべきかもしれません。また、主治医に新しい家に越す前に何かの予防接種を受ける必要があるかどうか確かめるべきです。
ペットを飼っていれば、目的国への動物の持ち込み規制があるか調べます。予防接種を再度行うように求める国もありますし、最初の入国時に一定期間ペットを隔離するよう求める国もあります。出発前に充分余裕を持って準備できるように、合衆国にある該当国の大使館に連絡します。
退職間近の多くのアメリカ人にとって海外生活は検討に値しますが、引退のリーガルチェックアップの一環として弁護士と徹底的に話し合ってください。
海外での引退、又は長期間の海外旅行の前に、以下の重要な問題を検討しておくべきです。
○なぜ、その国なのか?節税か?社会政策か?これらによって、目的国での移民上の資格と滞在期間が決まります。
○どんな書類と移民上の資格が必要になるのか?引退者としての特別な資格を請求できるか?
○有効な合衆国のパスポートを持っているか?
○目的国での土地の購入が可能か?注意すべき何らかの規制やその他の問題があるか?
○家に残る家族に必要な書類を残しているか?残っている家族または友人に重要な書類の写しを必ず渡しておきます。
○病気になったら、どのように治療費を負担するのか?合衆国の保険は、目的国でも有効か?
○ペットを飼っていれば、連れて行けますか?特別な予防接種が必要ですか?入国時に何か規制がありますか?
引退の計画を立てるとき、これらは弁護士と話し合うべき重要なトピックです。希望する目的国についての疑問があれば、合衆国にある大使館に連絡してください。

(2008年春) Copyright © 2008 Hisaka Yamamoto (Photo: © Barsik | Dreamstime.com)

「抵当流れ物件はお買い得か?」

ForeclosedHouse.jpg 最近、家屋の差押えはホットな話題です。しかし、差押え件数増加の報道の多くが、差押さえ後物件がどうなるかについては説明していません。差押さえられた物件は、通常割り引かれて販売されるので、抵当流れ物件の購入は検討に値するかもしれません。しかし、あなたが署名する前に注意すべき落し穴があります。
差押えられた物件は、焦げ付いたローンを裏づけしていた貸出機関または政府機関が保有しています。何らかの理由で、所有者はローンの支払いを出来ずに、貸し手がローンに基づいて差押え物件の所有権を得たのです。その結果、貸手は資産の名義を得、誰かに売却できます。一般家庭用家屋及び分譲マンションを含むあらゆる種類の物件上の抵当は、差押えにもつながる可能性があります。
抵当流れの物件を見つけるは思っているよりも簡単です。抵当流れの物件を広告している機関もありますし、不動産仲介人を介してのみ取引するところもあります。不動産仲介人は、普通担当地域の抵当流れの家屋のリストを持っています。今住んでいる地域の抵当流れ物件を見つけるのに役立つウェブサイトもあります。例えば、www.1stforeclosure.comwww.foreclosurefreesearch.comといったサイトもありますし、www.hud.gov/homes/homesforsale.cfmのような政府系のウェブサイトもあります。
連邦住宅局は、通常、新聞広告で告知した競売を通じて抵当流れ物件を売却します。競売の日に、購入希望者は、競売価格の何パーセントかの保証小切手をつけて入札します。しかし、オファーの前に、自分できちんと調査をし、可能であれば経験を積んだ弁護士や不動産仲介人と相談して下さい。少なくとも、通常の不動産購入時と同程度に、抵当流れ物件の購入にも注意を払わなければなりません。
必要な手順に精通していなければ、抵当流れ物件の購入はリスクを伴います。名義に瑕疵がなく、価値も充分との確認を買手と同じ立場でやってくれる、金融機関やタイトル保険会社が同席する通常の売買でのセーフガードが、差し押さえ物件の売買にはなかったりもします。抵当流れ物件の状態は、さらなるマイナスにもなりえます。往々にして、支払いを継続できなかった最初の所有者が、家屋の手入れを怠っていた可能性もあるのです。それでも、落し穴に注意して、充分に準備しているならば、抵当流れの不動産は最適の買い物かもしれません。

(2008年春) Photo: © Pondshots | Dreamstime.com

「海外旅行と法律」

CollegeStudentTravel.jpg 海外旅行は、初めての場所を見、違う言葉を話し、文化について学べるわくわくする冒険です。しかし、法律問題は、不要な冒険です。何もしていなくても、外国での逮捕や拘留の可能性を非常に深刻に考えるべきです。出発の前に何をすべきか理解し、権利を知り、米政府職員の助けにも限度があると心に留めておけば、予想される問題を早く解決し、安全に帰国できる可能性が高くなるでしょう。
海外旅行の前にやっておくべき大切な準備がいくつかあります。最初に、米国務省の渡航警告と警報(travel.state.gov/travel/warnings.html)をチェックしてください。これらの通知は、旅行者に対して、世界中のどこで、問題の兆し、政治的な不安定、又は暴力の可能性があるか警告しています。国務省への名前の登録も検討してください。登録はオンライン(https://travelregistration.state.gov/ibrs)で無料ででき、登録しておけば、万一の際にはアメリカの職員が家族か滞在先に簡単に連絡できます。最後に、出発前に、旅行関係書類とパスポートの写しを家族または友人に預けてください。そうすれば、何か起こった際には、本国でも誰かがあなたの情報を持っているのです。
さらに、旅行中は、本国の法律とは異なる旅行先の国の法律が適用されると忘れないで下さい。法律を知らなかったとの言い訳は通用しません。海外で逮捕されたら、落ち着いて下さい。拘留されたら、最も近いアメリカ大使館または領事館の領事と直ぐ話したいと頼んで下さい。多くの国は、この権利(そして、相手国の市民は、アメリカに互恵的な権利を持ちます)を保証するとアメリカ合衆国と合意しています。要求が断られたら、丁寧に、しかし、継続的に、依頼し続けます。
アメリカ大使館と領事館員は、海外で逮捕された市民にとって大切な味方ですが、自動的に留置所から開放してくれるのではないと、忘れないで下さい。さらに、アメリカの当局者は、通常法廷であなたの代理をできませんが、資格のある弁護士のリストを提供し、本国の家族からの送金を受取れるように助けてくれます。また、アメリカの当局者は、あなたの健康と安全をチェックし、暴行や虐待には抗議してくれます。海外旅行の最大の保証とは、事前に必要な情報を入手し、旅行先の規則を理解し、そして、分別を持つべきと覚えておいて下さい。
子供が海外旅行する際の両親へのアドバイス
真夏に向けて、多くのティーンエイジャーや大学生は、海外旅行の準備を始めたり、海外でクラスを受講しようと荷物をまとめて用意をしています。子供にとっては、このような機会は、経験と楽しみにあふれる刺激的な時間です。両親にとっては、ストレスと心配になりえます。息子や娘に外国の警察官とのやり取りの仕方を理解させて、海外旅行の用意をさせられます。以下のリストは、大切な注意点とアドバイスの一部です。

  • 情報収集:フライト情報、宿泊施設、予定されている現地旅行、同行者の全ての名前等を含めて、子供の旅行に関する全ての情報を集めておきます。子供の旅行関係書類(パスポート、チケット、クレジットカード等)のコピーをして、保管しておきます。紛失に備えて、子供にも余分のコピーを持たせます。
  • 子供自身の情報収集:滞在地について子供と一緒にリサーチをします。国務省は、最近旅行警報を出していませんか?現地の言語で、「助けてください!」、「病院はどこですか?」、そして、「アメリカの大使館に電話してください。」等少なくとも2、3の大切な表現を学んでおくのは子供のために役立ちます。
  • 安全性についての話し合い:注意しすぎない範囲で、海外旅行の危険性について、子供と率直に、はっきりと話し合ってください。古い諺「数が多いほど安全」を必ず教えて、アルコールと他の麻薬の危険性を教えます。合衆国よりもアルコールや薬に対して寛容な法律を適用している国もありますし、非常に厳しい国もあります。たとえ子供がそのような行為をしそうになくても、危険性を正直に説明しておくべきです。

結局は、これは子供にとって一生一度の経験だと忘れずに、子供に世界を経験させ、あなたは出来るだけ子供のために準備したと自信を持って下さい。

(2008年 夏)

「派兵の準備」

アメリカ 弁護士 法律事務所 法律 派兵の準備愛する人が従軍していれば、軍隊生活の心配事はわかっているでしょう。次の勤務地はどこか、次の派兵はいつか、次に家に電話がかかるのはいつかなど、多くの不確実性にあふれている生活です。しかし、法的及び財政的責任を果たしていれば、将来の派兵の準備になります。こうして、愛する人の心配を和らげ、残してきた家の管理を上手く出来ます。
入念に準備しなければ、配偶者以外の家族には派兵された者の代理としての権限はほとんどありません。場合によっては、対応する必要性さえ気づきません。派兵の前に、軍人と家族は、配備の間に対応する必要がある重要な問題について相談しておくべきです。これらは、税、不動産若しくは賃貸物件(投資物件と休暇用物件を含む)、カーローンの支払い及び保険(生命・損害保険)、クレジットカード、並びに最近の全ての割賦払い購入品(テレビと洗濯機のような高額な購入では一般的です。)を含みます。さらに、民事上・刑事上の案件等の予定されているまたは進行中の訴訟については、説明するのは重要です。対応を忘れていれば、単純な交通違反切符が大きい問題にもなりかねません。問題についての説明だけで、全員の備えが出来ます。
委任状
委任状は、派兵された家族のために、あなたが様々な法律関係の問題を処理出来る最善の方法です。委任状は、従軍兵(委任者)が、信頼できる者(代理人)に自らの代理として行動できる権限を与える書面です。委任状は、車の売却など狭く限定もでき、反対に委任者の代理としてほとんど何でも出来るように広範囲にも出来ます。軍人は、委任状を使って、家族又は友人が銀行口座へのアクセス、家賃やローンの支払い、車の支払い、及び光熱費等の支払いなどを出来るようにします。
委任状がすべての状況で問題解決を保証するのではない点を、充分に注意して下さい。追加の書類を求める機関もあります。たとえば、社会保障局は、誰かの代理で支払いを受けるために、特別の用紙を記入するようにたいてい求めます。多くの州では、誰かの申告書を提出するためには、特定の用紙を利用するように求めています。とにかく、委任状は最低限必要であって、派兵された家族の意図を書面に出来るのです。アームド・サービス・サポート・オーガニゼイションは、オプションを説明し、委任状の作成を手伝ってくれます。
通常、委任者(あなたの家族)が法律上の権限(「能力」)を有する範囲で、委任状も有効です。
これは、委任者が出来ない行為は、代理人も出来ないという論理です。従って、あなたの家族が無能力になったならば、通常の委任状の下ではあなたの権限も無効になります。無能力状態になって、代理人の能力と権限が継続するように、特別な委任状を作成できます。通常永続的委任状と呼ばれ、障害又は無能力となっても権限が継続するのが本来の委任者の意図であると明確に書面上に記されています。そのような状況が現実的にありえるのならば、弁護士と協力して正確及び明確に書類を作成するのが重要です。
SCRA
軍人市民保護法(Servicemembers Civil Relief Act:SCRA)は、現役軍人の手厚い保護を提供し、軍人の家族の転居の準備のために重要な鍵となります。SCRAの下で、派兵期間中、市民としての一定の義務を延期又は停止できます。これらは、クレジットカードの借入、家屋ローンの支払い、係争中の裁判、税の一部、住居のリース等です。SCRAの保護は、全ての軍人、予備兵、及びナショナルガードの派兵期間適用されます。SCRAは、問題を生じさせないのでも、全ての義務を消し去るのでもありませんが、心配を和らげる助けにはなります。
あなたと家族のプランに関係なく、派兵期間に注意が必要な義務や責任の全てを徹底的に話し合うのは重要です。その上、軍人と家族は、軍隊の該当する支部から提供されるサービスとサポートを充分に活用すべきです。これらの法的、財政的及び社会的サービスは、派兵の準備期間及び派兵期間のいずれにおいてもとても有意義な掛け替えのない助けになります。
どんな配備の前にでも、軍人と家族は、次のプランを立てておくべきです。
必要な支払い
家賃
ローンの支払い
車、生命、及び損害保険
車関係の支払い
光熱費
連邦・州政府への税金申告
社会保険などの公的扶助の受取り
クレジットカードの借入と支払い
法的手続きの対応
委任状又は必要であれば永続的委任状の作成

(2008年春)

写真:C-17 グローブマスター © Igmarx | Dreamstime.com

「引退を考えたら、リーガルチェックアップを」

アメリカ 弁護士 法律事務所 法律 引退を考えたら、リーガルチェックアップをメディカルチェックアップが健康上有意義であるのと同様に、定期的なリーガルチェックアップも費用のかかる法律問題を避けるのに役立ちます。このチェックアップでは、現状を弁護士と評価して、オプションやリスクを検討し、必要となる対策を図ります。いつでも、チェックアップは重要ですが、引退等の人生の大きな節目を迎えるときが特に重要となります。もし、近々引退するつもりならば、弁護士に会い次のステップに進む準備をするのに最高のタイミングです。
引退の準備のためには、法律上の多くの検討課題があります。引退する前に、現在の生活費、引退後のライフスタイル、余命を検討します。これによって、引退後の生活を支えるためにどれくらいの資金が必要か予測できます。次に、(特に、あなたか伴侶のどちらかが政府のサポートをあてにしているときは、)政府のベニフィットとサポートの資格があるか調べます。多くの場合、資格を得るためには一定の年齢と雇用の基準を満たさなければなりません。例えば、社会保険の受給は、62、65、又は70歳の引退によって異なります。社会保険の受給については、www.ssa.govや、社会保険の明細書の請求で調べられます。メディケアなどのその他の政府のベネフィットも、特別なガイドラインと条件があります。
引退にあたってのその他の大切な要因としては、収入と資産の予測、雇用ベネフィットと年金の分析と理解、さらに資産運用についての最新情報の収集があげられます。もし、長期間旅行する予定であれば、弁護士と協力して、旅行に必要な書類を検討し、戻るときまで、財産が保護され、警備されるように、対応しておきます。
リーガルチェックアップの時には、次のものを持参すると有意義です。

  • 雇用主からの給与・福利情報、
  • 最新の社会保険明細書、
  • 現在の家計費のリスト、
  • 401K、IRA、株券、及び不動産等の投資リスト、
  • 資産運用の書類、そして
  • 引退後の希望する計画リスト

弁護士としっかりした計画を立てれば、将来の頭痛の種を取り除き、引退後の日々を楽しめます。
予告:これは、USリーガルニュースからの引退の準備記事シリーズの第一回目です。海外での引退、セカンドホームの購入、年金や資産の保護、熟年で新しいキャリアを始める人のための法的保護などの説明をお見逃しなく。

(2007年冬)

「子供とオンライン・ソーシャル・ネットワーク」

アメリカ 弁護士 法律事務所 法律 子供とオンライン・ソーシャル・ネットワーク小学生から高校生までの子供の親であれば、マイスペース、フェースブック、又はフレンスターといったオンライン・ソーシャル・ネットワークのいずれかをよく知っているでしょう。子供たちはこれらのネットワークで、面白い自己紹介、老若の友人との連絡、そして、新しい音楽や芸術の情報収集ができます。しかし、両親と子供のどちらにとっても安全上の心配の種となっています。こういったサイトによって、子供の個人的に大切な情報がコンピュータにより、事実上全ての人に公開され、時には問題のあるあるいはさらに悪い企みを持った人にも子供が紹介されてしまいます。
親として、子供のインターネットへのアクセスを制限する法的な権利があります。すなわち、最悪の場合は、子供のネットへのアクセスを完全に遮断しても良いのです。親ほどではありませんが、議会も対策を講じています。猥褻、下品、又は不快なメッセージや画像の18歳未満への送信を、連邦法上の犯罪としています。さらに、議会は、子供が特定のウェブサイトにアクセスするのを防ぐソフトを導入していない図書館や学校に対して、連邦の財政援助を拒否しています。現在、連邦政府を通じて図書館や学校がソーシャル・ネット・ワークサイトをブロックするように求める法案が審議中です。しかし、政府は修正第1条の保証する表現の自由に違反しないように、難しい基準に注意しなければなりません。最高裁は、サイバースペースは他のメディアとは違うために、テレビやラジオと同じレベルで規制したり、監視は出来ないと説明しています。
したがって、安全上の責任のほとんどが親であるあなたに直接かかってきます。パニックにならないで下さい。子供のほうが、自分よりもコンピュータを良く知っていると感じても、安全策を施すのは、思ったほど難しくはありません。最初のステップとして、子供に対して、親としての心配を説明し、子供が自分で何が出来るか話します。これには、自分たちの情報にどれくらいアクセスを認めるのか(多くのサイトは誰が情報を見れるか制限できます。)、自分のフルネーム、連絡先、又はその他の個人情報を載せないように考えさせるのも含みます。情報を一度オンラインにしてしまえば、たとえ削除しても元には戻せないと教えて下さい。古いプロフィールは他の人々が保存できて、取り戻せないのです。
子供がプロフィールを作ったら、親にチェックさせるように教えます。子供に1日の猶予を与えて、親に見せたくない面白い情報を隠せるようにするのは、いい考えかもしれません。そして、子供にプロフィールを説明させ、オンラインの友人、写真やその他の情報を見せるために時間を取ります。今まで、全く知らなかった子供の側面に、たくさん気付くかも知れません。
継続して、子供のインターネットの利用を見守り、もちろん家の中で親が見える場所にコンピュータを置きます。しかし、子供はインターネットにアクセスするのに家でコンピュータを使う必要はないと忘れないで下さい。子供は、図書館、インターネットカフェ、それに友人の家で、親に知られずにインターネットへアクセスできるのです。従って、インターネットの安全を子供と頻繁に話すのは大切です。連邦取引委員会(www.ftc.gov)とワイヤードセイフティ(www.wiredsaftey.org)はどちらも、子供とソーシャル・ネットワークとインターネットの安全について話し合う際に役立つヒントを、親に教えてくれます。
子供の安全がオンライン・ソーシャル・ネットワークにより脅かされていると思うならば、問題が悪化するまえに、積極的に行動すべきです。何か問題であるとわかるサインに注意して下さい。例えば、オンラインの時間が多い(特に夜)とき、ポルノや問題のある写真をコンピュータで見つけたとき、又は、あなたが部屋に入ったときに、コンピュータを子供が消し始めたり、ウェブサイトを急いで変えたりしたときです。もし、何かが起こっていると心配するならば、インターネットサービスプロバイダーと協力して、親が子供のプロフィールや電子メールを確認できるようにします。しかし、子供が実際にオンラインの犯罪者に狙われているとわかったらすぐに行動して下さい。まず、コンピュータを消し証拠を保存します。次に、地元の警察、FBIそれに国立行方不明・被虐待児センター(www.missingkids.com)に連絡します。子供にオンラインの安全について話し、子供がオンラインで何をしているか知っておけば、オンライン・ソーシャル・ネットワークに関係するリスクを最少化し、さらに子供をもっとよく理解できるでしょう。

(2007年冬)