米国商務省は、最近アメリカ合衆国商務省は（産業安全保障局「BIS」を通じて）、合法的な永住権者として米国内に居住する日本人（LPR）及び日本企業に影響を与える可能性のある、最終的な中間規則（現在連邦官報87の62186として参照されます。）を公表しました。本規則は、先端演算集積回路（IC）、特定の該当するICを含むコンピューター商品、及び最終的に中華人民共和国（中国）への輸出を意図している特定の半導体製造装置を対象とする広範な輸出管理をもたらします。
第一に米国の規定作りに迅速なお墨付きを与えます。米国議会は、政府機関（例えば、商務省及び産業保障局）に、ここで説明しているような法令を制定させる力や権限を持っています。別の場合には、合衆国大統領もまた、直接省庁に大統領権限を委任できます。省庁の定めた規定は、最終的に連邦規則集（CFR）に成文化されます。しかし、一度最終中間規定が省庁により定められると、最終的にCFRに最終的に成文化されていなくとも、通常それは法律として強制力を持ち、裁判所においても適用されます。
本規定の本質に関しては、外国（日本を含みます。）籍で、LPRまたは米国内でビジネスを行っている場合は、本規定及び中国内での半導体開発又は製造に関する業務に従事している米国人の活動への規制を知るべきです。「特に、本規定は免許なしに中国内にある特定の半導体製造設備上のICの開発又は製造をサポートする米国人の活動を制限する。」（産業保障局の通知）当該規定の全文は次のウェブサイトで参照できます。https://www.federalregister.gov/d/2022-21658.
米国での、（または米国への）、就労、訪問、もしくは恒久的な移民を検討している個人に対して明確に重要となる本規制は、中国に存在する半導体製造装置 の特定のICの「開発又は製造」を「援助」する「米国人」の活動を含んでいます。対象となる援助活動とは、特定の装置（連邦輸出管理規則（EAR）15巻734.9(i)の対象となる装置を含みます。中国に存在する特定の半導体製造装置に向けての「海外製造装置」及び同様の付随装置）の出荷、送信、又は（国内）移転も含みます。
ここで列挙するには多すぎる他の事項の中でも、本規定は中国内で最終開発又は最終使用となるスーパーコンピューター又は半導体を対象とする新しい免許規定も追加しています。さらに新しい免許規定は、中国でICを製造する半導体製造装置も対象として追加しています。この規定の下、中国法人に所有される施設のためのライセンスは、これらの装置に纏わる米国の国家安全保障、又は外交政策上のリスクに基づき、「推定却下」となります。
本規定の注釈により、米国法における「米国人」の規定は、様々な個人及び法人に広く適用されます。日本及び他国籍の人及び法人は、米国政府が「米国人」の定義に次を含めているのを知っておくべきです。
- 米国市民
- 永住を合法的に認められている外国人（例えばLPR）
- 米国市民、又は合法的に永住を認められている外国人を多数の構成員としている、法人化されていない組織
- 米国で法人化された会社
これにより米国市民だけでなく、外国（日本を含みます。）からの合法的な永住権者もまた含まれるのが明確になります。さらに、「米国人」の定義は実際外国企業、又は法人を含むにも十分な程広義に規定されています。（CFR22巻120.62章参照 米国人とは「また、あらゆる会社、ビジネスの組織、パートナーシップ、共同体、トラスト、もしくは米国内でビジネスを行うために組織化されたあらゆるその他の法人、団体、グループを意味します。」）LPR又は対象となる会社、若しくははその他の法人を所有、関与、若しくは管理している日本人は本規定の注釈を考慮し、本規定若しくはその他何らかの米国連邦の法令に違反しないようにすべきです。
最後に、現在進行中の世界的な政治的・経済的な状況、さらには米中の国家間の危うい状態も視野に入れて本規定を検討するのは不可欠です。さらにこれは、米国議会が国内の半導体製造を優先させて、米国の競争力、革新性、国家安全保障を進めるように計画し、最近制定した2022年CHIPS法にも関係しています。この最近の規定及び関連する管理は、CHIPS法と対をなして考慮すべきであり、この意味で、中国に関連するすべての米国人の活動を制限するのは意外ではありません。LPRが、もし何か中国に関連している半導体製造に関連する産業に従事しようとするならば、米国法の下での自分の状況を吟味すべきです。
まとめとして、ここで説明されたこの新しい規定は、中国への輸出を意図されている特定のコンピューターの輸出規制をもたらすものです。全ての影響を受ける、又は影響を受ける可能性のある人は、これらの新しい規定を理解し、遵守するように準備すべきです。
