派兵の準備

愛する人が従軍していれば、軍隊生活の心配事はわかっているでしょう。次の勤務地はどこか、次の派兵はいつか、次に家に電話がかかるのはいつかなど、多くの不確実性にあふれている生活です。しかし、法的及び財政的責任を果たしていれば、将来の派兵の準備になります。こうして、愛する人の心配を和らげ、残してきた家の管理を上手く出来ます。
入念に準備しなければ、配偶者以外の家族には派兵された者の代理としての権限はほとんどありません。場合によっては、対応する必要性さえ気づきません。派兵の前に、軍人と家族は、配備の間に対応する必要がある重要な問題について相談しておくべきです。これらは、税、不動産若しくは賃貸物件(投資物件と休暇用物件を含む)、カーローンの支払い及び保険(生命・損害保険)、クレジットカード、並びに最近の全ての割賦払い購入品(テレビと洗濯機のような高額な購入では一般的です。)を含みます。さらに、民事上・刑事上の案件等の予定されているまたは進行中の訴訟については、説明するのは重要です。対応を忘れていれば、単純な交通違反切符が大きい問題にもなりかねません。問題についての説明だけで、全員の備えが出来ます。

委任状


委任状は、派兵された家族のために、あなたが様々な法律関係の問題を処理出来る最善の方法です。委任状は、従軍兵(委任者)が、信頼できる者(代理人)に自らの代理として行動できる権限を与える書面です。委任状は、車の売却など狭く限定もでき、反対に委任者の代理としてほとんど何でも出来るように広範囲にも出来ます。軍人は、委任状を使って、家族又は友人が銀行口座へのアクセス、家賃やローンの支払い、車の支払い、及び光熱費等の支払いなどを出来るようにします。
委任状がすべての状況で問題解決を保証するのではない点を、充分に注意して下さい。追加の書類を求める機関もあります。たとえば、社会保障局は、誰かの代理で支払いを受けるために、特別の用紙を記入するようにたいてい求めます。多くの州では、誰かの申告書を提出するためには、特定の用紙を利用するように求めています。とにかく、委任状は最低限必要であって、派兵された家族の意図を書面に出来るのです。アームド・サービス・サポート・オーガニゼイションは、オプションを説明し、委任状の作成を手伝ってくれます。
通常、委任者(あなたの家族)が法律上の権限(「能力」)を有する範囲で、委任状も有効です。
これは、委任者が出来ない行為は、代理人も出来ないという論理です。従って、あなたの家族が無能力になったならば、通常の委任状の下ではあなたの権限も無効になります。無能力状態になって、代理人の能力と権限が継続するように、特別な委任状を作成できます。通常永続的委任状と呼ばれ、障害又は無能力となっても権限が継続するのが本来の委任者の意図であると明確に書面上に記されています。そのような状況が現実的にありえるのならば、弁護士と協力して正確及び明確に書類を作成するのが重要です。

SCRA

軍人市民保護法(Servicemembers Civil Relief Act:SCRA)は、現役軍人の手厚い保護を提供し、軍人の家族の転居の準備のために重要な鍵となります。SCRAの下で、派兵期間中、市民としての一定の義務を延期又は停止できます。これらは、クレジットカードの借入、家屋ローンの支払い、係争中の裁判、税の一部、住居のリース等です。SCRAの保護は、全ての軍人、予備兵、及びナショナルガードの派兵期間適用されます。SCRAは、問題を生じさせないのでも、全ての義務を消し去るのでもありませんが、心配を和らげる助けにはなります。

あなたと家族のプランに関係なく、派兵期間に注意が必要な義務や責任の全てを徹底的に話し合うのは重要です。その上、軍人と家族は、軍隊の該当する支部から提供されるサービスとサポートを充分に活用すべきです。これらの法的、財政的及び社会的サービスは、派兵の準備期間及び派兵期間のいずれにおいてもとても有意義な掛け替えのない助けになります。


どんな配備の前でも、軍人と家族は、次のプランを立てておくべきです。

  • 必要な支払い
  • 家賃
  • ローンの支払い
  • 車、生命、及び損害保険
  • 車関係の支払い
  • 光熱費
  • 連邦・州政府への税金申告
  • 社会保険などの公的扶助の受取り
  • クレジットカードの借入と支払い
  • 法的手続きの対応
  • 委任状又は必要であれば永続的委任状の作成
※この記事は法律上の助言を構成するものではなく、一般的な法的原則の一般的な概要のみを示しています。 これらの原則は、管轄地によって異なる場合があります。 ご自身の特定の状況については、弁護士に相談する必要があります。 この記事の公開によって弁護士と依頼人の関係が形成されません。

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