最高裁判所最新判例 ~修正第4条~

警察に車を止められたとき、同情していただけなら自由に立ち去れると思いますか?

2007年6月、合衆国最高裁判所は、同乗者は自由に立ち去れないと判断しました。ブレンドリン対カリフォルニアにおいて、最高裁は警察に止められた車の同乗者が、修正第4条(不合理な捜索押収の禁止)の「制限」を受けているかの判断を下しました。最高裁による修正第4条の判例によれば、不法に当局に制限を受けたならば、そこから得られたいかなる証拠も裁判においてあなたを糾弾する目的で利用できません。裁判所は、止められた車のドライバーは制限を受けており停止及びそこで得られた証拠の政府機関による利用に対しての合憲性を争えるという見解を長年取っていましたが、このブレンドリン判決までは、同乗者に同様の権利があるかについて、裁判所の統一見解はありませんでした。

最高裁判所はブレンドリンにおいて、同乗者も交通停止についての合憲性を争えると判断しました。この判断を導くにあたり、最高裁は修正第4条の制限のための審査基準(すなわち通常の人間が同じ状況下で自由に立ち去れると感じるかどうか)を適用しました。止められた車の同乗者はおそらく立ち去れないと考えるはずで、最高裁は、「全ての分別のある同乗者は同じような状況において、警察の許可なしには車内の誰も自由に離れることが出来ないよう制限されている、と認識するはずであると我々は考える。交通停止は、ドライバーと同様に同乗者も移動を制限される。」と説明しています。

修正第4条の下で権利が侵害されたと思ったり、同乗者の権利についてさらに詳しく知りたければ、他にどういうオプションがあるのか、弁護士へのご相談をおすすめします。

 

※この記事は法律上の助言を構成するものではなく、一般的な法的原則の一般的な概要のみを示しています。 これらの原則は、管轄地によって異なる場合があります。 ご自身の特定の状況については、弁護士に相談する必要があります。 この記事の公開によって弁護士と依頼人の関係が形成されません。

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