新しく社員を雇うとき、事業主は仕事に最適な人を選ぶというだけではなく、合法的に採用するように注意しなければなりません。候補者が移民であれば、雇主は、アメリカ市民への民族性に基づく差別とならないようにする一方で、合衆国で働く許可を得ていない者を違法に雇用しないように注意しなければなりません。
連邦移民改革規制法(The Federal Immigration Reform Control Act:IRCA)により、雇主は全ての新しい社員について書式 I-9(資格書類)を備えなければなりません。I-9は、雇主が、応募者の米国内で雇用できる法的資格を確かめた証拠となります。米国の雇主は、採用から3年後又は雇用終了から1年後のうちどちらか遅い方まで、この書式を保管しなければなりません。IRCAは、従業員を3人以上雇用する全ての民間事業に適用されます。対象となる事業者は、指定された文書セットのうち少なくともひとつを確認して、I-9での資格を確認した証明と出来ます。
- 社会保障カード及び写真つきの運転免許証
- 米国パスポート
- 短期のI-551スタンプつきの有効な外国のパスポート
- 外国人登録受領カード
- 永住者カード(グリーンカード)
- 又は、米国の出生証明書及び写真つき運転免許証
どんな新入社員を雇うときでも、上記の文書セットのひとつを確認して、働く資格を確かめることは、ビジネスにおいて非常に大切です。従業員候補の運転免許証のチェックだけでは、充分ではありません。
IRCAは、米国で働く許可を持たない人の雇用を禁止する一方で、雇主にアメリカ市民又は帰化予定者に対する国籍または市民権の有無に基づく差別も禁じています。
IRCAの反差別規定は、米国市民及び市民になる積極的な手続きを取っている米国での労働許可を持つ移民を、差別や消極的な採用に苦しまぬよう保護しています。
合法的な労働許可を得ているかどうかに関係なく、全ての従業員が連邦及び州の職場関係法によって保護されていると認識するのは、労使ともに重要です。たとえば、非合法に採用された無許可の労働者を、組合加入を理由として解雇すれば、雇主は法を犯したことになります。このような状況における従業員のオプションは限られていますが、雇主は違反に対して責任があり、処分の対象となります。司法省移民関係不公正雇用特別相談局(The Department of Justice Office of the Special Counsel for Immigration-Related Unfair Employment Practices)は、ウェブサイト(www.justice.gov/crt/osc )上で詳細な情報を提供しています。
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