最高裁判所最新判例:修正第2条

憲法

広く報道されている「銃規制事件」であるコロンビア特別区対ヘラーにおいて、現在の最高裁判所は、60年以上経過して初めて修正第2条の定義に意見を述べました。ヘラーは、基本的に全ての個人用拳銃を禁止し、銃器は充填されていない状態で施錠し保管しなければならないという国内でも最も厳しいコロンビア特別区の銃規制に対する申立でした。当該規制が修正第2条に違反するかどうかという問題が最高裁に提示されました。

5対4の判決により、最高裁はDCの規制が修正第2条の下「個人用」という観点から違憲であると判断しました。すなわち、修正第2条の武器携帯の権利として、自己防衛又はその他の個人的な利用のために個人(人々)が火器を保有する権利を保護するのです。最高裁の過半数は、修正第2条は州による軍隊の創設及び正規の州兵の武器携帯を保護するのみという意見を却下しました。

それで、これによってアメリカ人の日常に何の影響があるのでしょうか?特に何の変化もありません。スカリア判事による判決文によれば、裁判所は重罪犯人による武器所有の禁止、銃の所持禁止地区の設定、短銃身のショットガンの禁止等の一定の銃規制は、修正第2条の対象にならない可能性を残しています。いくつもの事例が様々な裁判の審査を受けヘラーの影響が明確になっていくには時間がかかるでしょう。

※この記事は法律上の助言を構成するものではなく、一般的な法的原則の一般的な概要のみを示しています。 これらの原則は、管轄地によって異なる場合があります。 ご自身の特定の状況については、弁護士に相談する必要があります。 この記事の公開によって弁護士と依頼人の関係が形成されません。

※わかりやすいアメリカ法の記事について、英文及び和文両方での記載があり、それぞれの内容に齟齬等があるときは、明確に日本文優先の定めのない限り、常に英文が優先されます。

憲法
わかりやすいアメリカ法
タイトルとURLをコピーしました